冷えた窓枠 ナツメグ球に冴える二十六時
息苦しいけど 堂々と歌える帰り道が好き
ていねいにむいた 蜜柑の皮 けんかがほぐれる
受話器の向こうを ウミガメが泳ぐおよぐ
芝のジュース 夏休みの匂い
ティディベアは 皆うつぶせ こっちを見てるから
八百屋できゅうりを買った おかあさんに、 しんそこ、 なりたい。
あと一歩って 自分の歩幅も知らないくせに
大人ぶる十三歳みたいな金柑
眠りに落ちるその刹那 明日の目覚めを信じ込んだ
冷えたつま先 にぎりつぶした葡萄
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